当会は、一貫して日中友好を目指し、中国の貧困地区の子どもへの教育支援と母子保健支援を行ってきました。四川大地震に際しては、被災児支援のワゴウ車<移動少年宮>を当会の救援として贈りました。
しかし、3月11日、突如、わが国を震撼させたマグニチユード9の大地震、町も人も呑み込んだ巨大津波、さらに福島第1原発の事故は、わが国の状況を一変させてしまいました。
長年共同活動を推進してきた中国宋慶齢基金会、上海宋慶齢基金会からも丁重なお見舞いと同時に、災害支援へのお申し出を戴きました。そこで本年は、中国貧困地区支援を一時中止して、日本の被災地の子どもたちへの支援に立ち上がることを、4月16日の会議で決めさせていただきました。
多くの災害孤児が生まれ、多くの幼稚園・保育園が壊滅状態にあります。施設設備や教材・教具、絵本や遊具を揃えていくことだけでも、多大な経費を要するでしょう。ようやく災害復興に立ち上がりはじめた大人たちを支援するために保育を支援することは重要な手立ての一つと考えられます。会員・支援者の皆様とともに災害地の保育の復興を手助けし、幼子の心を癒し、親たちの復興への意欲を支えていきたいと思います。どうぞ趣旨をお汲み取りいただき、ご支援をお願い申し上げます。
現段階では、未だ保育被害の全容を掌握し切れていませんが、日毎確かな情報を探し、適切な支援の道筋を立てて行きたいと考えます。すでに保育を再開した地域もあるようですが、まだまだ日々の生活物資を行き渡らず、安らぎな無い暮らしを続けている方々や子どもたちも多いことも実情です。しかし、子どもは日々生育し、心身の栄養と保護を必要としています。「子どものことは、待てない」と、宋慶齢女史が常々口にされていたことを思い起こします。
できるだけ早く、然るべき現地の方々と連携して、被災地の子どもたちの育成ー保育を励まし、支援する具体的なプロジェクトを立ち上げ、皆様にお知らせしたいと思います。
皆さまの熱いお心ご支援をお寄せいただきますようお願い申し上げます。
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